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獅子旗の船着き場

Z鯖の航海者兄ベルリーニと妹ベルナフィーネの航海日記。

総合芸術の天才

こんばんは、ベルリーニです。
さて、今日紹介するのは総合芸術の天才と言われたラファエロ・サンティです。
ラファエロの一生は画家として恵まれたものでした。
父親は画家であり、若かりし日にダ・ヴィンチ、ミケランジェロ両名と対面しその作品に触れることが出来たのです。
画家として名声と富を手に入れた彼でしたが唯一、欲しても手に出来ないものがありました。
若き天才が欲し続けたものとは何だったのでしょう?
私の稚拙な文で、この天才の半生をどこまで伝えられるか分かりませんが、皆さんがラファエロを感じてくれると嬉しいです。


それでは、ようこそ我が港へ・・・


若き天才と『ラ・ヴェレータ』


ラファエロは1483年、宮廷画家ジョバンニ・サンティの息子としてウルビーノで生を受けます。
物心ついたころから父の教育を受け、鉛筆を握ってきた彼ですが8歳のころ、彼の一生に消えない影を落とす出来事が起きます。
最愛の母マジアが病死したのです。
ラファエロは、『聖母子の画家』と呼ばれるほど聖母子画の傑作を残しています。
生家の残された聖母子のフレスコ画には母マジアの面影があり、これは
幼いころに母を亡くしたラファエロが母から愛情を欲していたということなのかもしれません。
父ジョバンニは、マジアの死後半年ほどで再婚しますがラファエロは新しい生活になれずにいました。
そして11歳のころには尊敬していた父も病死してしまうのです。
父の死後新しい母親と遺産を巡って争い、ラファエロは故郷ウルビーノを後にします。
ラファエロはペルージャのピエトロ・ペルジーノに師事し腕を磨き、1504年にはアルビッツィーニ家に依頼された『聖母の結婚』を完成させます。(すでにこのころにはペルジーノを凌駕する実力をつけていました。)
その年フィレンツェに活動の拠点の移したラファエロは、ダ・ヴィンチやフラ・バルトロメオの影響を受け、作風を力強く堂々としたものに変化させていきました。
1508年のローマを訪れた際、時の教皇ユリウス2世に雇われフラスコ画『アテナイの学堂』を手がけます。
ローマで彼は自らの様式を開花させ、『サン・シストの聖母』など絵画の傑作、そしてサン・エリジオ・デッリ・オレフェチ教会、サンタ・マリア・デル・ポポロ教会など建築家としてもその才能を発揮し始めました。
ラファエロはこのころ、ある絵を完成させます。
その絵とは『ラ・ヴェレータ』
絵の仕上げを弟子に任せてしまうことの多いラファエロが、寝る間も惜しんで描いたとされる絵で母では無い女性をイメージして描かれた数少ない絵でラファエロが愛した女性を描いたものです。
ラファエロはその手記に「美人を描くにはさらに沢山の美人が必要だ。」と記しています。
『ラ・ヴェレータ』はそんな彼が追い求めた理想の女性像が集約されているのではないでしょうか。
この絵のモデルの娘は当時ラファエロが仕事をしていたトラストベレのパン屋の娘フォルナリーナでした。
偶然見初めた娘とラファエロは恋に落ちたというのです。
ラファエロは当時ビビエーナ枢機卿の姪と婚約していましたがその結婚を伸ばしてしまいました。
権力への執着の強かった彼が結婚を先延ばしにした理由とはフォルナリーナへの愛だったのでしょうか?
ラファエロが残した絵に『ラ・フォルナリーナ』というものがあります。
この絵は『ラ・ヴェレータ』の婚礼の衣装を脱がしたものです。真珠の髪飾りも同じもの。
同じ女性をひとつは上流階級のように、そしてもうひとつは裸婦として描いています。
これはなにを意味するのでしょうか?
ラファエロは結局のところ権力への執着を捨て切れませんでした。
しかし、彼が望んだのは枢機卿の姪との結婚では無く、枢機卿という地位でした。
結婚しては枢機卿になれなかったのでラファエロは結婚を取り止めてしまします。
画家として法皇の寵愛を受け枢機卿にまで上り詰めようとしたラファエロは1520年にあけないほど短い人生を終えてしまいました。
三大巨匠のなかでもっとも若い天才は37年という生涯で彼が欲したのは母の愛情でもなく、フォルナリーナとの愛の日々でもなく権力だったのです。
自らの才能を武器に上り詰めてきたラファエロでしたが、彼は幸せだったのでしょうか?
彼は高貴な者しか埋葬されないパンティオンに埋葬されています。そこで彼はなにを思っているのでしょうか?
母の面影を追いかけ、そして権力を追いかけた彼でしたが、『ラ・ヴェレータ』だけは自分のために描いたのではないでしょうか?
彼の死後500年経った今でも、『ラ・ヴェレータ』は人々に微笑みを投げかけています。


・・・如何だったでしょうか?
ラファエロを感じていただけたでしょうか?
私はラファエロの聖母子画が好きでしていろいろ見てきましたが、聖母子画じゃない『ラ・ヴェレータ』はあんまり好きじゃないんですね。
聖母子画を描くラファエロは私の中でほかの画家とは別格で母の面影を描いたラファエロに共感するところがありますね。
というより私もラファエロもマザコンなんですよきっとw
こんな長い文に、付き合ってくれた皆さんありがとうです。
この文に関して何か質問だとか直せゴルァ!とかはコメントしてくださいな。


それでは長い寄港ありがとうございます。
みなさんのよい航海を願っております・・・。


ヴェールをかぶった女の肖像
難易度 6
探索3 美術5 イタリア語

発見物 ヴェールをかぶった女






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ラファエロの絵見に行きたいな→ランキングで10位以内に入ったら・・・㍉
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テーマ:大航海時代Online - ジャンル:オンラインゲーム

  1. 2006/05/01(月) 23:53:56|
  2. 美術史
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

見つけちった^^

偶然にもベルさんのブログ発見!ちょくちょく遊びにきますので、よろしく~
  1. 2006/05/03(水) 16:21:55 |
  2. URL |
  3. プレシア #-
  4. [ 編集]

見つけられちった^^

おぉ、プレシアさん!
もうちょこっと見つからないかと思ったんですが、さすがですなぁ(ナニガ・・・
更新不定期ですが見てくれるとうれしいです。
  1. 2006/05/03(水) 22:45:19 |
  2. URL |
  3. ベルリーニ #-
  4. [ 編集]

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